2013年 09月 10日
加藤委(つぶさ)の美
侘び寂びに通ずる青白磁の美
日本の美学に「茶の湯」は欠かせません。
「不完全の美」を尊ぶ茶の湯にとって「完全美の象徴」である
青白磁は脇役に回ったのも当然だったのです。
しかし、
磁器土を白い土と捉える加藤 委の作品は、
フォルムや釉薬の色は勿論、
土の白さや肌に残る指の痕跡まで魅せているのです。
伊賀焼のように、亀裂をも魅せる、
作為を超えた「破格の美」、
「侘び寂びに通ずる青白磁」の誕生です。
1. 加藤 委の作法 Katoh Tsubusa
陶都多治見に生まれた加藤 委は、様々な陶技を模索し、
古窯発掘調査などを経て「白い土」(ニュージーランド)に出遭いました。
その土は彼の陶技をことごとく退けました。
粒子が細かく、流れる程コシの弱い白土は「型モノ」に適した性質だったのです。
加藤 委の葛藤の始まりでした。
周囲には伝統的なやきもので活躍する同世代も多く、
自分が目指した「やきものの道」への自信も揺らいだと言います。
しかし、彼は諦めませんでした。
土をねじ伏せるのではなく、土の性格と相談しながら、
指先に全神経を集中するようになったのです。
以後、その姿勢は全ての土に向けられる「加藤 委の作法」になりました。
委(つぶさ)さんの作品はとっても素敵なんですよ
お茶碗を手に取り、滑らかな肌に触れてみて下さい。
ごめん 遊ばせ 雅茶子
日本の美学に「茶の湯」は欠かせません。
「不完全の美」を尊ぶ茶の湯にとって「完全美の象徴」である
青白磁は脇役に回ったのも当然だったのです。
しかし、
磁器土を白い土と捉える加藤 委の作品は、
フォルムや釉薬の色は勿論、
土の白さや肌に残る指の痕跡まで魅せているのです。
伊賀焼のように、亀裂をも魅せる、
作為を超えた「破格の美」、
「侘び寂びに通ずる青白磁」の誕生です。
1. 加藤 委の作法 Katoh Tsubusa
陶都多治見に生まれた加藤 委は、様々な陶技を模索し、
古窯発掘調査などを経て「白い土」(ニュージーランド)に出遭いました。
その土は彼の陶技をことごとく退けました。
粒子が細かく、流れる程コシの弱い白土は「型モノ」に適した性質だったのです。
加藤 委の葛藤の始まりでした。
周囲には伝統的なやきもので活躍する同世代も多く、
自分が目指した「やきものの道」への自信も揺らいだと言います。
しかし、彼は諦めませんでした。
土をねじ伏せるのではなく、土の性格と相談しながら、
指先に全神経を集中するようになったのです。
以後、その姿勢は全ての土に向けられる「加藤 委の作法」になりました。
委(つぶさ)さんの作品はとっても素敵なんですよ
お茶碗を手に取り、滑らかな肌に触れてみて下さい。
ごめん 遊ばせ 雅茶子
by gachako1121
| 2013-09-10 19:42
| 石原美術企画展
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